2012年07月14日
加害生徒たちの家庭環境
自殺した
男子生徒が
どんな思いで
生活していたのかと考えると・・・
毎日が
地獄だったろう・・・
身につまされる思いがします
日本は
どうなってしまっているのだろうか・・・・・
じゃあな
「母がPTA会長」「父が京大医学部卒」
大津市「いじめ自殺」特集
加害生徒たちの家庭環境
【「週刊新潮」7月19日文月特大号】
毎日殴られ、死んだハチを喰わされ……。
こんないじめと自殺を結び付けられない市教委と学校は無能か、臭い物に蓋の偽善者だ。
だが、なぜ、加害生徒の親は子供たちの悪魔的日常に気付かなかったのか。PTA会長も京大医学部卒のエリートもいたその家庭環境。
(一部抜粋)
確かに、いじめはどの学校でも起こり得ることなのかもしれない。とはいえ、これほど執拗で陰湿なケースは滅多にない。
大津市の中学生は自殺の練習をさせられていた──。
7月4日、各メディアが衝撃的な実態を報じると、加害生徒に加えて、それを隠蔽していた学校側への批判が湧き起こった。
そもそもの発端は、昨年10月11日のことである。
午前8時過ぎ、大津市にあるマンション敷地内の広場で、そのマンションに住む市立・皇子山中学校2年生の男子生徒(13)が仰向けに倒れているのをマンションの管理人が発見した。最上階の14階通路に男子生徒のスポーツバッグが置かれ、手摺りを乗り越えたような痕があったという。遺書は残されていなかったものの、飛び降り自殺だった。
「当日、中学校の先生は記者会見で“いじめは把握していない”と発表しました」
と、解説するのは社会部記者である。
「ですが、市の教育委員会が全校生徒859人を対象に文書でアンケートを行い、11月2日に公表した調査結果では、自殺の約1カ月前から同級生数人に殴られたり、ズボンをずらされたり、さらにはハチの死骸を食べさせられそうになったりしていたことが明らかになった。しかし、加害者とされた生徒は聞き取り調査に対し、“ふざけただけ”といじめを否定。なおかつ、教育委員会もいじめと自殺の因果関係について、“判断できない”として早々に調査を打ち切ってしまった」
その後も、学校側は木で鼻を括ったような対応に終始したという。業を煮やした男子生徒の両親は今年2月24日、加害生徒3人とその保護者、そして市を相手取り、約7720万円の損害賠償を求めて大津地裁に提訴した。
「2回目の口頭弁論が7月17日に開かれることになっている。それに先駆け、原告側が学校のアンケート結果を入手し、その一部を訴訟資料として裁判所に提出しました。そこには、これまで学校側が公表していなかったいじめの悲惨な状況が明らかにされていたのです」(同)
たとえば、生徒たちはアンケートに以下のように答えていた。
〈何回も自殺の練習をさせられていた。先生に相談したけど何もしてくれなかった〉
〈毎日のようにトイレにつれこんでなぐられていた。紙を食べさせられた。写真の顔を黒く塗られていた。いじめられていても男子生徒はへらへらと笑っていた。一度先生は注意したけれどその後は一緒に笑っていた〉
〈双子のお姉ちゃんが、校長先生や他の先生に泣きついて『弟がいじめられてる』と言ったのに先生は何もしなかったと聞きました〉等々……。
しかし、学校側は、自殺の練習などの回答について、あくまでも生徒の伝聞であり、事実確認できないとしている。ならば、捜査権を持つ警察に頼るしかないのだが、男子生徒の父親がこれまでに3回、大津署に相談に行ったものの、被害届は受理されず、門前払いされていた。
“どうでもエエわ”
一体、皇子山中学では何が起こっていたのか。
加害生徒のうち、主犯格とされるA、さらにBは自殺した男子生徒のクラスメイト。もう1人のCは別のクラスだった。
同級生が打ち明ける。
(略)
「…、2学期になると、いきなりいじめが始まってた」
さらに、こう続ける。
「大津京駅近くのスーパーでAたちは電動消しゴムやら文房具をその子に万引きさせたりな。ほんで、鉄柵に縛り付けて、“万引きしたって言え”と指図し、携帯のムービーで撮影してることもあった。授業の合い間の10分休みには、トイレに連れ込んでボコボコに殴ったり、蹴ったり……。主に暴力を振るっていたのはAで、たまにBも手を出していた。Cは見ていることが多かったみたい」
また、別の同級生は、昨年9月末の体育祭のときに、男子生徒がハチの死骸を無理やり口に押し込まれそうになっている場面を目撃したという。
「学校近くの陸上競技場を借り切って、体育祭はやるねんけど、スタンドで観戦してたときに俺がパンフレットでハチを殺してん。そしたら、Bが“これ、あいつに喰わせようや”って持っていきよった。AとBでその子を押さえつけて喰わせようとしていた。必死になって口を閉じとったよ。俺もまわりの女の子も“やめときいや”と忠告したけど、やめよらんかった」
この3人が徒党を組み始めたのは2年生になってからだという。
「部活動では、Aが水泳部、Bがサッカー部、Cは柔道部やった。でも、つるむようになってからは真面目に出てへん。3人とも頭は賢くない。自殺した子は卓球部。Aたちはまったく反省なんかしとらんかった。自殺のあった3日後くらいに“指とか落ちてるんちゃう”とか言って、現場まで見に行ったらしいし。俺がBに、“お前らのせいで自殺したんやろ”って問い詰めたけど、ヘラヘラしながら“は? なんで俺らなん。どうでもエエわ”という返事やった」(同)
しかし、2週間ほど経つと、3人とも学校に姿を見せなくなった。
「AとBは京都の中学に転校したという話です。Cは今ではちょいちょい学校に来るようになったけど、最後まで授業を受けずに昼には帰ってる。ついこの間、保健室の前でCにばったり会ったら、“すごいやろ”って髪の毛を矢印の形にモヒカンしてるんを見せられました」(同)
こんな事態を招いてなお、加害生徒には反省した素振りは一切、見られないのである。その背景には、市側の姿勢が悪い影響を与えていると目されている。
犯人扱い
大津市の最高責任者は、今年1月に初当選を果たし、史上最年少の女性市長となった越直美市長(37)である。
ある保護者は憤然としてこう語る。
「越市長は今春、別の学校で挨拶する予定をわざわざキャンセルし、皇子山中学校の卒業式に出席しました。その場で、自らのいじめ体験を生徒たちに告白したのです。彼女は小3と高1のときの2回、同級生から口を利いてもらえなくなり、死にたいと思い詰めたそうです。続けて、“市にはいじめのない社会をつくる責任がある”と大見得を切りました」
ところが、この“いじめ訴訟”の1回目の口頭弁論が5月22日開かれると、市側の態度は一変した。
「いじめの事実は認めたものの、それを苦にして自殺したとは断じられないと主張したのです。市長のあのいじめ告白は何だったんだと思いました。なおかつ、今回、調査不足が批判されるとテレビカメラの前で涙を流して弁明しましたが、所詮、政治的パフォーマンスにしか見えません」(同)
この批判の声を越市長に伝えると、
「そのように受け止められている現実を真摯に受け止めます」
とのことだった。
しかし、加害生徒とその保護者は、“遊びであり、いじめではない”と裁判で申し立て、対決する構えに変わりはない。
同級生から数多くのいじめ証言があるにも拘らず、未だに否定し続けるのはなぜなのか。
皇子山中学校に子どもを通わせる母親がこう話す。
「昨秋、学校の体育館で緊急保護者会が行われたときのことです。校長先生から生徒へのアンケート調査について一通りの説明があり、自殺した男子生徒の父親が、“お騒がせしてすみませんでした”と挨拶していました。その後、司会役の先生が、“なにか聞きたいことがあれば”と保護者に呼びかけたのですが……」
すると、すかさずマイクを握ったのは、主犯格とされるAの母親だったという。
「彼女は髪を振り乱しながら、“うちの子は仲良くプロレスごっこをしてただけなのに、犯人扱いされて学校に行けなくなった。うちの子が自殺したら、ここにいる保護者や先生の責任ですからね”と興奮した口ぶりでまくし立てていた。男子生徒の父親にも、“私かて言いたいことはあるんや。いろいろ知っているんやで”などと半ば脅迫めいた口調で詰め寄っていました。理不尽なことばかりを一方的に喋り、異様な光景でした。まさしくモンスターペアレントそのものです」(同)
しかも、実はこのとき、Aの母親は皇子山中学のPTA会長だったのである。
「あとで先生から聞いた話では、学校が加害生徒たちに事情を聞こうとしても、Aの母親が“うちの子を犯人扱いするんですか!”と、がなってきはったそうです。そのため、“PTA会長が怖くて聞けへん”と漏らしていました。でも、本来、子どもにカウンセリングなどを受けさせるべきなのに、庇うだけでは何の解決にもならないはずです」(同)
京都市内でデザイン会社を経営するというAの父親に自宅で話を聞くと、
「いまね、めっちゃ旧知の友だちと酒を飲んでたんです。酔っ払った状態で喋れないでしょ。会社の電話もずっと鳴りっぱなしやし、大変なんやて。近いうちに、ちゃんと記者会見するんで、いまはお答えできません」
そこに、加わった母親が、
「お引き取りくださーい」
と、声を張り上げた。
事ここに至っても自分たちも被害者という立場を崩していないのだ。
タバコは家で
続いて、Bの場合はどうなのか。
Bの家族と付き合いのある知人によれば、
(中略)
「…子どもが2階の窓からタバコをポイ捨てして、隣家から文句を言われたこともあったそうです。もともと、親御さんはBより一つ年上の兄の方で悩んでいたようでしたけどね。その自殺のあった直後、家族4人で京都の方へ引っ越していきましたよ」
最後の1人、Cの自宅は大津市内の高級住宅街にある。その地域に暮らしているのは、医師や大学教授、弁護士などが多いという。
Cの家族を知る人物に聞くと、
「父親は、京都大学のの医学部を卒業し、京大大学院で病理部門の研究を続けていたこともある。母親も病院関係の仕事に就いていたと聞きました。赤レンガ造りの2階建ての豪邸に、Cは両親やきょうだいと住んでいる。ガレージにはクルマが3台置かれ、恵まれた生活です」
とはいえ、子どもには大甘だったようで、さらに別の同級生がこう話す。
「Cが学校でタバコを吸っているのがバレたことがあった。そのときに、母親から“タバコを吸ってもいいけど家の中だけにしとき”って言われたそうです。何を言っても聞かへんから母親が諦めたと、C本人から聞きました」
Cの母親に訊ねると、
「学校とも弁護士とも相談していますから、事実を事実として受け止め、やらなければならないことをやっていくだけです。裁判中ですので、お話しできることはありません。(タバコを家で吸わせていることについては)それもお答えできません。そもそも、あなた方に申し上げる義務もないです」
やはり、この親にして──ということなのかもしれない。
亡くなった男子生徒の両親は、
「いまは、そっとしておいて欲しい」
と言うのみだった。
子どもの非行を放置した挙げ句、庇い続けるバカ親。政治的パフォーマンスだけの市長や、自己保身に汲々とするセンセイたち。悲劇は起こるべくして起きたのである。
Posted by 『にっしゃん』 at 10:17│Comments(0)
│教育
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