2013年11月05日
H25年9月兵庫県議会定例会 和田議員一般質問
H25年9月兵庫県議会定例会 和田議員一般質問案(第319回)
2 適切な国歌指導のあり方について、であります。
オリンピックやワールドカップなどのスポーツイベントにおいては、日本の国旗「日の丸」が掲揚され、国歌「君が代」が斉唱される。これに違和感を抱いたり、反発するような人はまれだろうと思います。
しかし、学校の入学式や卒業式になると、なぜか事情は一変します。これらの式典における国旗・国歌の取扱いについては、学校現場にこれに反発する根強い考え方があって長年問題となってきたことはご承知のとおりであります。
私は、折に触れこの問題について取り上げ、当局に質問してまいりましたが、当局からは、いつも「学習指導要領に沿って適切な指導がなされている」といった回答でありました。
確かに、最近では、式に参加しても、国歌斉唱時に起立しないなどのあからさまな抗議行為はさすがに見られませんが、しかし、地元の県立高校の卒業式や入学式に招かれて参列しますと、今でも、国歌斉唱時に国歌を歌っているのは校長と来賓だけ、というのが実態であります。いったいどのような指導がなされてきたのでありましょうか。
国旗・国歌は、世界のどの国においても国家(国の家でありますね)の象徴として大切に扱われている。自国の国旗・国歌を尊重できない生徒が、果たして他国の国旗・国歌にきちんと敬意を払えるでありましょうか。国際化の進展に伴い、生徒たちが将来、国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長していくためにも、国旗・国歌の意味を理解し、国旗掲揚・国歌斉唱時における基本的なマナーを身につけることは非常に重要であります。7年後のオリンピックでは世界中の人々を我が国にお迎えすることになる。その時に子供たちが恥ずかしい思いをしないように、また、外国の方々に対し失礼な振る舞いをすることが無いように、今こそきちんとした指導が行われなければならないと考えます。
当局は、国歌斉唱について、学習指導要領に沿って適切な指導がなされているといいますが、今、現場では生徒たちに具体的にどのような指導がなされているのか、また、現に国歌を斉唱できていない生徒たちが、今後きちんと斉唱できるようにどうやって指導していこうとされているのか、当局の所見をお伺いします。
再質問・県立高校で卒・入学式に参列した際 歌えますね その点確認させてください。
答弁者 : 高井教育長
1 国歌斉唱にかかる指導については、学習指導要領に基づき、小学校6年生社会科と中学校3年生社会科の授業で「我が国の国旗・国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度」とあわせて「諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度」を育てる指導を行っている。加えて、歌唱指導として式典等の特別活動に加え、小学校全学年の音楽科において、具体的には大抵教科書の一番最後に「君が代」が出ているが、一般的には3学期において音楽の授業の中で指導をしている。
2 高等学校では、これらの義務教育段階での指導を踏まえ、国歌に対して正しい認識をもたせ、それを尊重する態度が育つよう、入学式・卒業式の予行等において、式典における国歌斉唱の意義を踏まえた歌唱指導を行っている。その結果、全ての県立高等学校で国歌斉唱が行われているが、声の大小には若干差があるように認識している。生徒によっては、厳粛な式典の雰囲気の中で大きな声を出すというのを避けるようなケースもあるようなので、そのような場合においても、国歌斉唱の意義を十分認識させ、本人なりに歌唱を行うよう、指導を行っている。
3 今後とも、発達段階に応じた適切な指導を行い、国旗及び国歌の意義を理解し、入学式や卒業式における国歌斉唱など、これらを尊重する態度を育てるよう、学校に対して学習指導要領の趣旨を一層徹底していく。
3 県立高校における教科書採択のあり方について、であります。
現在、平成26年度に高等学校で使用する教科書の採択が全国で行われていますが、その過程で、ある出版社の教科書の取り扱いが問題となった。それは、実教出版の日本史教科書であります。
この教科書では、国旗掲揚や国歌斉唱に関して「一部の自治体で公務員への強制の動きがある。」との記述がなされており、名指しこそされていいませんが、東京都や大阪府における国旗・国歌の取扱いの正常化に向けた動きを指していて 「強制」という言葉には、その動きに対する否定的な意味合いが込められていることは明らかであります。
このため東京・大阪・神奈川などの教育委員会はこの教科書の使用に懸念を示し、その結果、東京と神奈川ではこの教科書の使用を希望する高校は無く、大阪では各校で補足説明を付ける事などを条件に9校で採択されることとなりました。
本来 都道府県立学校の教科書採択は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」で教育委員会に採択権があるとされているわけですが、高校の場合、小中学校と違いカリキュラム編成が学校ごとに大きく異なることから、各高校が翌年に使用を希望する教科書を教育委員会に申請し、教育委員会が採択する仕組みが一般的となっており、こうした慣例が、あたかも各学校に採択権があるかのような印象を与えてしまっているのが実態であります。このため、東京都教委らの取り組みを「学校の教科書選定への不当介入だ」といった見当違いの批判をする声も少なくありません。
しかし、教科書の採択権を持っているのは今述べましたように、あくまでも教育委員会であり、学習指導要領は国旗・国歌の指導義務を教師に課しおり、教科書検定に合格しているとはいえ、当たり前の事を当たり前に行うよう求める行為を批判的に見る教科書の使用に懸念を示すことは、教委が持つ教科書採択権の適正な行使であって、何ら問題がないと私は思います。
本県の状況はといえば、去る9月5日に開催された教育委員会で各校の選定に基づき教科書が採択され、実教出版の教科書も10校で使用されることとなりましたが、県教委は、その際、実教出版の教科書を使用する際に「学校において入学式や卒業式などで国旗を掲揚し、国歌を斉唱することは、学習指導要領等に基づいたものであり、適切であることを丁寧に指導すること」という留意事項を付けました。
しかし、そもそも、使用の際に配慮を要するような教科書をなぜ採択したのか、また、現場や生徒の混乱を避けるためには、採択後ではなく、各校が教科書選定を行う前に教委としての懸念を示すべきではなかったのか、また、先ほどの質問でも触れたように、学校現場に国旗・国歌に対する否定的な見方がある中、今後、留意事項に沿った指導がなされているかどのようにフォローしていこうとされているのか、当局の所見を伺います。
答 弁 者:高井教育長
中学卒業者のほとんどが進学いたします中で、県立高等学校では、全日制と定時制、あるいは普通科と職業科、あるいは進学か就職かといったような生徒の希望などもありまして、学習内容が大きく異なることから、学校ごとの生徒の実情に配慮した教科書の採択が必要であります。そのため各学校において、検定済教科書の中から、自校の教育を進める上で自校の生徒に最も適切な教科書を選んでいます。
ご指摘の実教出版株式会社の教科書については、私も手に取ってみましたが、構成が見開き2ページでわかりやすく大変コンパクトにまとめられている、歴史事象やエピソードなど、導入部の興味付けの記事を冒頭に掲載している、さらに、図とか写真が豊富に掲載されているといったような特徴がございます。申請のあった学校から示された、各校の教育目標、教育課程、生徒の実態を踏まえた選定理由が示されましたが、これが適切であると判断し、教育委員会として26年度使用教科書を採択しました。
これについて事前に通知を出すべきだというご指摘がございましたが、今回は各校からの申請がすでに出そろって、私どもの教育委員会の中で採択手続きを進める段階に至ってから、他府県でのいろんな事例が大きく報道されました。このため、生徒が不安感をもち、学校現場に混乱が生じることが危惧されましたので、このことを重視して、改めて?学習指導要領に基づく全教科・科目を通じた指導?そして、特に、地理歴史についての国旗・国家に関する丁寧な指導を図書使用に際しての留意事項として付すことを教育委員会として決定し、通知したところでございます。
今後、26年度の採択教科書による留意事項に沿った指導の状況については、近現代ですからおそらく3学期のことになろうかと思いますけれども、当該校から報告を求めるなど実施状況を把握するとともに、国旗掲揚・国歌斉唱についても、引き続き学習指導要領に基づいて、適切に行われるよう指導してまいります。
4 子育てに専念しようとする女性を対象とした少子化対策の充実について、であります。
平成2年のいわゆる「1.57ショック」を契機に、出生率の低下と子どもの数が減少傾向にあることが初めて「問題」として認識されて以来、この20年間、国や自治体は、さまざまな少子化対策に取り組んできました。しかし、その対策の中心は、保育所の定員拡大など仕事と子育ての両立支援を柱とした取り組みであり、その結果、今や働く親への支援は以前より格段に改善されてきたことは事実であります。しかし、出生率はどうなったか? あがりましたか? 答えはNOであります。回復するどころか1.41まで低下し、出生数も20万人余り減少して104万人となったではありませんか。
確かに働く親への支援はもちろん必要であり、重要であると認識しています。しかし、その一方、専業主婦や出産を機に家庭に入る女性など、「子育てに専念しようとする女性」への支援が疎かにされているように、私は感じてならないのであります。
我が国の女性の中で、バリバリ働きながら子どもを育てたいという女性は2割程度に過ぎず、後は、育児期は一旦仕事を辞めて子育てに専念し手が離れたら再就職したいという女性が6割、専業主婦が2割、つまり、「子育てに専念しようとする女性」が合計8割を占めているという指摘もある。先だって厚労省が厚生労働白書の作成にあたって実施したアンケート調査では実に34パーセントの女性が「専業主婦になりたい」と答えているのであります。
少子化を克服するためには、3人目、4人目を生みたいという人への支援がポイントになります。しかし、いくら行政が支援制度を整備したとしても、仕事をこなしながら3人、4人と子ども育てるのは容易ではありません。むしろ、8割の「子育てに専念しようとする女性」の方、三割を超える「専業主婦を望む女性」の方が、3人目、4人目の子どもを持つ可能性も高いと思われ、これらの家庭に手厚く支援を集中することが求められるべきではないかと思いませんか。
これまで、女性の就業率が若い内は高く30代は低くなり40代で再び高くなる、いわゆる「M字カーブ」が問題視され、それを解消する方向へ誘導する施策に力が注がれてまいりました。もちろん女性がそれを望んでいるのならそれが正しい。しかし、本当にそのような施策が求められているんでしょうか。子どもが小さいうちは家庭で子育てに専念でき、子育てが一段落すれば安心して仕事に戻れるような施策を充実させる方が本当は求められているのではないんでしょうか。人々のライフスタイルを変える方向へ誘導する施策ではなく、人々の実態に合わせて施策を展開する方が効果があるのではないかと思うのであります。
近年、子育ての社会化がさけばれ、延長保育、病児保育、ゼロ歳児保育など保育サービスはどんどん便利になり、乳幼児を親から引き離す方向に施策が進んできたように感じられますが、本来子どもは家庭で「家」で育てられるべきと思いますし、現実に今もって崩れてきたとはいえ多数を占める標準家庭というのは、そういう概念のもとで子育てをしているのではないでしょうか。私は、専業主婦など「子育てに専念しようとする女性」への支援に少子化対策の軸足を移してこそ、出生率や子どもの数の回復に効果があると考えており、これまでも質問の機会を得るたびに何度も問題提起をしてまいりました。
来年度には、次期新ひょうご子ども未来プランの検討も始まるわけですが、県の少子化対策における発想の転換を行い、専業主婦など「子育てに専念しようとする女性」を支援する施策をより充実させていくことが必要と考えますが、所見をお伺いします。
答弁者 井戸知事
答弁内容
子育てに専念している女性を対象とした少子化対策、本県ではすでにいろんな取組を進めています。大きな取り組みを2つ挙げますと、1つは親子が気軽に集い、悩みを相談できる場としてのまちの子育てひろば、2,131カ所設けられていますし、保育所や幼稚園の機能を活用させていただき、親子で学習したり、親子一緒の遊び体験ができる乳幼児子育て応援事業、これは635カ所で実施していますが、これらを推進しております。今年からは、新たにテレビ番組?子育て情報ランド?や県のフェイスブックページ?こども・子育てひみつ基地?を設けまして、子育て情報を発信しております。
これらは、子育て中の母親の4人に1人が「自分が孤立している」、「相談相手がいない」と感じていたり、子育て不安の解消を図り、家庭の子育て力を強化し、女性が安心して再就業できる環境整備を進めるといった課題への対応の一環であります。
いずれにしましても、専業主婦、共働き、いずれの家庭に対しても、それぞれのニーズに応じた多様な子育て支援に取り組む必要があると考えます。ただ、0~2歳児の7割以上は自宅で育児されていることからも、子育てに、ご指摘のように、専念しようとする女性への支援は欠かせないと考えています。
ただですね、北欧ですとかフランスの経験によりますと子育て環境を整備することによって女性の社会進出が促され、出生率が1.5から回復したという事実がございますし、現に女性の社会進出率、社会参加率の高い地域、北陸などの出生率が高いことも事実であります。したがいまして、私は先ほども言いましたように専業主婦、共働き、いずれの家庭に対する対応が、ふたつながら必要だ、このように考えております。
そして社会的に女性の負担軽減につなげるためにも、ひょうご仕事と生活センターが推進する「仕事と生活の調和推進企業宣言」を活用しまして、父親が家事・育児をしやすい環境を整える企業を増やしていく、父親や祖父母向けの子育て講座などを実施しています。これは2人目の子どもを持つか持たないかの動機づけを調査したところ、家庭の子育て協力度によって、持つ、持たないが左右されているという結果に基づくものでもございます。
また、再就業を希望する女性のためには、男女共同参画センターの女性就業相談室で実施します個別相談やセミナーから、今年の8月、ハローワーク相談窓口を共同して開設しましたが、職業相談・職業紹介まで、切れ目のない支援を行ってまいります。
新ひょうご子ども未来プランの次期計画の検討におきましても、子育て中の親等の多様な意見を県子ども・子育て会議で集約してまいりますなかで、子育てに専念したい女性の支援にも十分に配慮しながら、子育てしやすい兵庫の取組を進めてまいります。
【配信元】NPO法人 百人の会
和田議員を
支持します
子ども達に
嘘を教えるのは
もういい加減止めませんか
じゃあな
この記事へのコメント
国体明徴とは、天皇中心主義の国家観念を明らかに証拠立てること。日本語には、階称 (言葉づかい) がある。日本人の判断は、序列判断 (上下判断) で決着を図るしかない。
上は天皇、下はもろもろ。人々は上と下との間に挟まって中流意識。序列の国・日本を離れて外国に移住したものは彷徨える日系人となる。これは心の支えを失う恐ろしいことである。あくまでも、島国根性を温存する。
日本の中も序列判断。軍隊の中も序列判断。理性判断で決着を図ろうとすれば、非国民の証拠とされる。国家は軍隊の暴走に歯止めをかけられない。国民は小人の飼い犬となった。
http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/
上は天皇、下はもろもろ。人々は上と下との間に挟まって中流意識。序列の国・日本を離れて外国に移住したものは彷徨える日系人となる。これは心の支えを失う恐ろしいことである。あくまでも、島国根性を温存する。
日本の中も序列判断。軍隊の中も序列判断。理性判断で決着を図ろうとすれば、非国民の証拠とされる。国家は軍隊の暴走に歯止めをかけられない。国民は小人の飼い犬となった。
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Posted by noga at 2013年11月05日 08:42
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