2011年05月16日
空母も逃げていった

ヒラリークリントン長官
先刻、風評被害を撒き散らすだけで誰も現地で動こうとしない菅政権の政治家とは対照的に、被災地で歓迎された米国ルース大使らの事例を紹介した。
〝ともだち作戦〟と銘打って救援活動に乗り出している米国・米軍にしても、菅政権のあまりの無能力ぶりに匙を投げているという。
「アメリカは地震と原発事故発生直後、即座に7000tもの冷却材と固定剤を日本に持ち込んだ。ところが、それはいまだに、横田基地に山積みになって放置されたまま。菅首相が東電の言い分を鵜呑みにし、『こちらで何とかする』と米軍に協力要請をしなかったからです。またたく間に被害が広がり、米国関係者にも放射線の被害が出そうなことから、ヒラリー・クリントン国務長官は『偉そうに、救援をいらないと最初に言ったのはどこの誰なのか』とカンカンに怒っています。『民主党は反米政権なのか』と、不信感もどんどん高まっています」(外務省関係者)
象徴的だったのは、3月21日午後1時過ぎ、横須賀のドックで定期修理中だった米空母「ジョージワシントン」が、緊急出港して日本を去ったことだ。
修理はまだ1ヵ月続く予定で、ドック内にはそのための足場や、塗装用のシートが設置されていた。だが空母は、それらのシートや足場をつけたまま、大慌てで出港して行ったのだ。
「米軍は日本政府の発表を信じていません。無人偵察機グローバルホークを飛ばすなどの方法で独自に放射能汚染の状況を調べ、その結果、避難を決めているのは確実です」(軍事評論家・浜田紡氏)
いまからでも米軍に救援を要請し、積み上げられ放置されている冷却材などを原発に投入し、事態の収拾をなぜ図らないのか。
原発の一部で電源が復旧したと聞き、菅首相は、
「光明が見えてきた」
などと語った。しかし、光明どころか原発の損傷状態はいまだに闇の中で、いつこの放射能汚染が収まるのか、見当もつかない。ここでもまた、菅首相の存在と不用意な発言が、風評被害の原因を作っている。
いまやこれだけは、はっきりしている。菅首相が総理の座に居座れば、その分だけ日本の復興と、原発への危機対策が後手に回ってしまう。すでに取り返しはつかないかもしれないが、せめて、日本がこの惨状から立ち直るだけの余力を残すためにも、菅首相には退陣してもらうほかない。
(週刊現代 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2369)
Posted by 『にっしゃん』 at 14:43│Comments(0)
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